普段着にもぴったり!帯ありの二部式着物の着方とポイント
こんにちは、菜々小町です。
着物を着てみたいと思うけれど、着方や帯の結び方がわからなかったり、何となく着物自体が敷居の高いイメージがあって、なかなか着る機会がなかった……という方にとって、着付けや帯結びの必要がない帯ありの二部式着物は気軽に着られるため、着物をずっと身近に感じることができるかと思います。
全く着物を着たことがないという方でも、慣れてしまえばほんの数分で着用できますし、通常の着物よりもお手入れが楽なのも嬉しいですね。
是非、普段着として楽しんでいただけたら……と思います。
着方がとっても簡単な二部式着物ですが、美しく素敵に着こなすにはちょっとしたコツがあります。
そこで今日は、ワンタッチで装着可能な帯ありの二部式着物の着方とそのポイントをお伝えいたしますね。
普段着感覚で着られる帯ありの二部式着物の着方
二部式着物には、帯なしで着用するタイプのものと通常の着物のように帯ありで着用するタイプのものがありますが、これからご紹介するのは帯ありのタイプの二部式着物の着方です。
帯ありといっても帯結びの必要がなく、ワンタッチで装着できる作り帯を使いますので、普通の帯と比べ非常に楽に着物が着られると思います。
「こんなに簡単に着物が着られるなんて!」と思うはずですよ。
きっと、今まで敷居の高かった着物が普段着感覚として着られるようになるでしょう。
それでは、帯ありの二部式着物の着方をご紹介してまいりますね♪
ちなみにこちらの記事でも二部式着物の着方をご紹介していますので、是非、合わせてお読みください ⇒「帯結び不要!!セパレート式着物なら着方が簡単!」
まず、和装用の下着をつけ、肌襦袢(肌着)を着ます。
肌襦袢は、浴衣にも着物にも使えるものですので一枚は持っていると良いかと思います。
季節を問わず、一年を通して着られる肌襦袢はこちらから ⇒ (通年スリップ 01) 肌襦袢 和装肌着
肌襦袢を着用したら、体型補正をします。
ウエストの細い方は浴用タオル等を半分に折って巻きつけ、寸胴に体型補正します。
体型補正をしておくと、この後に帯を巻いても綺麗に仕上がるんですよ。
次に肌襦袢の上に長襦袢を着ます。
長襦袢の左右の衿先を揃え、背中心を合わせたら、揃えた衿先を片手で持ちます。
もう片方の手で背縫いの部分を持ち、衣紋(えもん)を抜きます。
衣紋とは、着物の衿の後ろ(首の後ろ)の部分をいいます。
衣紋は、こぶしがひとつ入るくらい首から離れているようにします。
くっつき過ぎてもおかしいのですが、抜き過ぎてもだらしない感じになってしまいますので気をつけたいところですね。
衣紋抜きをしたら、右を下に前側を合わせて伊達締めをします。
こちらの伊達締めはワンタッチで伸縮性もあって便利です ↓
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次に両手で左右の脇縫いを持ったら、背中のシワを両脇に引きます。
その後、伊達締めよりも下の位置で長襦袢を両手で下に引いて、衣紋を整えます。
こうすると、長襦袢のうしろ姿がスッキリとします ↓
長襦袢の衿と衿の合わせ目は、体の中心になります。
次に二部式着物の巻きスカートの着用です。
巻きスカートの左側のウエスト部分にひも通し穴がありますので、そこに右端についているひもを通して後ろへまわし、左端についているひもは右側から後ろへまわします。
スカートの裾は、かかとギリギリの床に着かない程度の長さに合わせ、左右のひもを手前で結びます。
この時、スカートの裾がずれないように合わせます。
上になっているほうの裾を少しだけ上げるように合わせるといいです。
巻きスカートを着用したら、次は二部式着物の上衣の着方になります。
長襦袢の上から上衣を肩にかけ、長襦袢のたもとを持って左右の袖を通していきます。
袖が通ったら、長襦袢の着方と同じように右を下に前を合わせて腰ひもを結んだら、衣紋抜きをして、左右のシワを両脇に引きます。
背中心は必ず合わせるようにして、着物の首の後ろは長襦袢の衿がはみ出さないようにしましょう。
次に、今回は帯ありの二部式着物ですので、帯を装着していきます。
はじめにひも付きの長い帯を腰に巻いていきますが、後ろ(背中側)が二重になるように巻きます。
巻き始めの部分をずれないように固定してから腰に巻いて、しっかりと巻きましょう。
ひもは蝶結びをして、余った部分は腰に巻いた帯の中に入れ込みます。
背中側を二重に巻くことで、このあと作り帯を差し込んでもシワが寄りにくくなります。
前は帯板を入れると帯にシワが寄りません。
二部式着物は、おはしょりを作る必要がありませんが、おはしょりとなる帯下から上衣の裾までの長さは5センチから8センチ位がいいようです。
10センチ以上となると長いので、裾を少し内側に折ってから帯を巻くようにして下さい。
腰に帯が巻けたら、背中側の帯と着物の間に作り帯を差し込みます。
着物と帯のあいだに作り帯の差し込み部分を最後までしっかり差し込みます ↓
ワンタッチ帯の巻き方は、こちらの記事でくわしくご紹介しています ⇒「時間短縮!結ばずにワンタッチで装着できる帯の付け方は?」
この時点で、背中心が合っていればOKです。
前から見ると、衽線(おくみせん)と巻きスカートの切り替え部分の縫い目が合っていると綺麗に見えます ↓
帯を変えてみると、また違った印象になりますね ↓
いかがでしょうか?
通常の着物に比べて、着方が簡単で着るのに手間がそれほどかからず、ワンタッチで装着できる帯ありの二部式着物なら難しいことはありません。
着付けに無駄な時間をとられず、お洋服を着るように普段着として楽しむことができるのではないでしょうか?
帯ありの二部式着物を着る前の大事なポイントとは?
上下に分かれている二部式着物は、通常の着物の着付けの知識がなくても簡単に着られてしまいます。
また、ワンタッチの帯ありの二部式着物なら、帯を結ぶ手間がかからず、短時間で装着可能です。
ですが、いくら簡単に着られる帯ありの二部式着物とはいえ、綺麗に着こなすにはちょっとした着方のポイントがあるんです。
ここからは、普段着として通常の着物を着ているのと変わらない着物姿になるように、そのポイントをいくつかお伝えしていきます。
1.下着や肌着は選んで!
二部式着物でも最初に下着を着用しますが、下着は和装用のブラやショーツがおすすめです。
特にブラは、普段、お洋服を着る時につけているものだと前からも横からも胸元のラインがスッキリしないため、着物姿がキマリません。
二部式着物を綺麗に着こなすためにも下着や肌着は重要です ⇒「揃えておきたい!着物姿を美しくする為に必要な肌着の名前」
ブラやショーツの上に着る肌着は、和装用の肌着を着用するか、もしくは上はババシャツ、下は長めの丈のペチコートでもかまいません。
2.体型補正は必要!
お洋服の場合は、ウエストがくびれていてボンッ・キュッ・ボン……というスタイルが理想ですが、着物の場合は逆に寸胴のほうがいいのです。
ウエストがくびれていると、帯が綺麗に巻けませんし、バストが大きいと帯の上に胸が乗っかっているようになってしまいます。
ですので、ウエストが細い方やバストの大きい方は、体型補正が必要になります。
体型補正といっても、そんなに難しいものではなく、ウエストのくびれにタオルを当てて寸胴体型にしたり、バストの大きい方は下にタオルを入れて胸のラインをなだらかにするといった具合です。
また、体型補正用のアイテムも販売されていますので、そちらを利用しても良いでしょう。
出し入れ自由なパットで4カ所の体型補正の下着なら ⇒ 補正下着 高島ちぢみ
お手頃価格の3カ所の体型補正の下着なら ⇒ らくらく着物補正下着(白)
3.着物には長襦袢を!
着物と浴衣の違いのひとつは、長襦袢(ながじゅばん)を着るか着ないか……だと思います。
浴衣の場合は、肌着の上に着用しますが、着物の場合は肌着の上に長襦袢を着用し、その上に着物を着ます。
そして、長襦袢の衿には半衿をつけますが、白色だけでなく色衿や刺繍の入ったものなどがあって、着る着物によって付け替えることが可能です。
二部式着物も襟元から半衿が見えると着物らしくなりますね。
半衿を付けるのが面倒な場合は、半衿付きの長襦袢も販売されています ⇒ 日本製 洗えるお仕立て上がり 半衿付き長襦袢
通常の着物も二部式着物も、美しい着物姿になるためには着物を着る前の段階が非常に重要となります。
着方が簡単で普段着感覚で着られる二部式着物にも、スッキリと格好良く着こなすためのポイントがあるのです。
このポイントをおさえておくと、帯ありの二部式着物が綺麗に着こなせるだけではなく、着崩れもしにくくなりますよ。
まとめ
ワンタッチで装着できる帯ありの二部式着物は、通常の着物のような着付けが必要なく、着物を着たことがない方でも短時間で着ることができます。
お洋服を着るように普段着感覚で、気軽に着ることができるんです。
着付けがわからなくても簡単に着られてしまう二部式着物ですが、綺麗にカッコよく着るためには少しコツがあります。
ポイントは、着物を着る前の段階にあります。
身に着ける下着や肌着、そして体型補正など、着物を美しく素敵にカッコよく着こなすためには、最も重要なことかもしれません。
そのポイントをおさえながら、二部式着物を普段着のように楽しんで着ていただけたらと思います。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
菜々小町
こちらの記事でも二部式着物の着方をご紹介しています ⇒ 「帯結び不要!!セパレート式着物なら着方が簡単!」
二部式着物でいろんな着こなしを楽しめちゃう!?⇒「アレンジ自在!洋服道みたいに気軽に着られる着物とは?」
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