夏の土用の時期はいつ?バテないための養生法とは?
こんにちは、菜々小町です。
土用という言葉は聞いたことはあるけれど、土用の時期っていつなんだろう?…… と思ったことはないでしょうか?
そして、土用は一年に一度と思っていたけれど、実はそうではなかったのです!
今日は、これからやってくる夏の土用の時期は、一体いつなのか?…… ということと、夏バテしないための養生についてお話します。
夏の土用はいつあるの?
夏の暑さが増してくると、いたるところで「土用の丑の日」という広告を目にするのではないでしょうか?
土用の丑の日には、うなぎを食べるのが定番みたいになっていて、近所のスーパーなどではうなぎのかば焼きが店頭に並んでいますね。
「今日は土用の丑の日だからうなぎを食べよう!」……ということなのですが、若い頃の小町は土用の意味もわかりませんでしたし、丑の日って何?って感じでした。
もちろん、土用とは土曜日のことではないことはわかっていても、何を意味するものなのかわからなかったのです。
土用のことはよくわからないけど、うなぎは美味しい♪……って感じでした(笑)
現在、土用というと夏の土用を指していることが多いかと思いますが、実際は四季の土用といって年に4回もあるんです。
そして、土用とは「土用用事」の略で、土用に入る日を「土用の入り」、土用が終わる日を「土用明け」と呼んでいますが、各土用の時期は、立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間のことを指しています。
年に4回、季節の変わり目にやって来るものだったんです。
ですので、夏の土用の時期というのは、秋の訪れを示す立秋の前の約18日間ということになりますね。
その立秋の前の18日間の中で訪れる丑の日に、うなぎを食べる習わしがあるんです。
毎年、「今年は午年(うまどし)」とか「今年は酉年(とりどし)」というように年によって十二支が変わるように、月や日にも十二支があり、丑の日というのがあるんですね。
では、立秋とはいつなのでしょうか?
立秋は、その年によって多少のズレはありますが、おおよその目安として新暦の8月8日頃となっていますから、その前の約18日間が夏の土用の時期となります。
大体、7月20日頃から8月8日頃の期間が夏の土用ということですね。
でも、なぜわざわざ立春・立夏・立秋・立冬の前の18日間を土用と言っているのでしょう?
土用は土の気が盛んな時期!?
東洋哲学の陰陽五行論では、木・火・土・金・水の五行のうち、春は木・夏は火・秋は金・冬は水で、そして各季節の終わりの約18日間を土としています。
次の季節へと移り変わる時期を土用と呼んでいます。
土は、万物を産み育て、また消滅させるという変化を生じさせる特性を持つことから、ひとつの季節が終わり、次の季節へと移っていく季節の変わり目の時期に当てはめられているんですね。
この土用の時期は、土の気が盛んであるため、庭の雑草を引っこ抜いたり、土を掘り返すなどのような土いじりをすることは避けるようにといわれています。
なぜかというと、土用は土の神様がいらっしゃる期間であるため、むやみに土をいじると怒りをかってしまうおそれがあるからです。
土の神様は、土公神(どこうじん)とよばれていますが、土公神のいらっしゃる土用の時期だけは土いじりはしないで過ごしましょうということのようです。
また、土用の時期は気温が変動しやすかったり、天気も不安定で体調を崩しやすいといえますね。
季節の変わり目になると、風邪をひいてしまったり、肌荒れやアレルギー症状が出たりと体の不調を感じる人もいらっしゃるのではないでしょうか?
特に夏の土用は、暑さのせいで体がダルく感じたり、夜なかなか寝付けず睡眠不足になったりと疲れがたまりやすい時期ですね。
じっとしているだけでも汗が出てきて、あまりの暑さで食欲も落ちてしまうことはないですか?
夏の土用に限ったことではありませんが、土用の時期は体の不調を感じやすく、体調に注意する必要のある時期といわれています。
夏バテを防ぐ土用の時期の養生法とは?
気温が高くなり、湿度の高い日本の夏は、非常に過ごしにくいものだと思います。
「暑くて体がダルイ! 疲れが取れない!」ってなると、「 夏は冷房の効いた部屋から一歩も外へ出たくない!」 と思ってしまいますよね!?
だからといって、一日中、冷房の効いた部屋で過ごすのもそれはそれで健康を害してしまうことがあります。
昔から夏の土用の時期には、弱りやすい体をいたわり、バテないための養生法が人々のあいだでは取り入れられていました。
そのひとつが、土用の丑の日にうなぎを食べるというものです。
土用の丑の日には、うなぎの他、梅干しや瓜、うどんなど「う」のつくものを食べると夏負けしないといわれていて、「万葉集」では大伴家持(おおとものやかもち)が夏痩せにうなぎを食すと良いという歌を詠んでいます。
当時から、体力の落ちやすい夏の土用の時期のスタミナ食とされてきたことが伺えます。
うなぎは「精」のつく食べ物ということですね。
栄養学的にもタンパク質やビタミンA、ビタミンEなどが豊富で、滋養強壮に適した食品です。
スタミナをつけるには、もってこいの食品になりますが、脂肪分が多いため食べ過ぎには注意したいですね。
体力の落ちやすい土用の時期は、精のつく食べ物で体に必要なエネルギーを補う養生法の他、土用の丑の日に薬草を入れたお風呂に入るという「丑湯(うしゆ)」というものがあります。
丑湯に入ると、夏バテせずに病気も回復するといわれていました。
他にも、土用の丑の日にお灸をしても丑湯と同じ効果があるとされています。
どちらも血行を良くして、筋肉の凝りを和らげたり、リラックスする効果のあるものですね。
血行が悪くなると、それが体のダルさに繋がりますし、疲れもなかなか取れません。
夏はお風呂に入るというより、シャワーだけで済ませてしまうこともあるかもしれませんが、お風呂に好きな香りの入浴剤を入れて、ゆっくりと湯舟に浸かって入浴するのもいいかもしれませんね。
薬草入りの入浴剤も販売されていますので、いろいろと楽しんでみるのもいいかと思います。
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よもぎは、体を温め、昔から婦人病にも良いとされてきました。
特に冷房で冷えた体には、お風呂に浸かって温まることも必要だったりしますよね。
夏の土用の時期は、精のつくものを食べて、薬草入りのお風呂に入るという夏バテしないための養生が昔からあったのでした。
まとめ
土用というのは、立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間をいい、季節の変わり目にあたる時期になります。
季節の変わり目は気温の変化が激しかったり、天気が安定しないなどによって、体調を崩しやすい時期ともいえます。
毎年、季節の変わり目になると風邪をひいたり、アレルギー症状が悪化したり、何となく体調がすぐれないという人も少なくないと思います。
特に夏の土用は、暑さのために体力が落ち、体が疲れやすくなるため、不足しがちな栄養を補ったり、薬草入りのお風呂に入るという養生が昔からありました。
土用の丑の日にうなぎを食べて精をつけ、薬草入りのお風呂に入って、夏バテを防いでいたのです。
今年の夏も土用の時期には、昔からの養生の知恵によって、暑い夏を乗り切り、夏バテしないようにしたいですね。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございます。
菜々小町
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