和食の作法とは?今さら聞けない食べ方のマナー

こんにちは、菜々小町です。

多くの日本人にとって、和食は馴染み深く、食べてホッとする料理だと思います。

ところが、あらたまった席で和食のコース料理などを目の前にすると、作法や食べ方のマナーに少なからず不安があるため、構えてしまう人もいらっしゃるのではないでしょうか?

自信を持って、緊張せずに和食を楽しみたい!

そのために知っておきたい、和食の作法や食べ方のマナーとは?

意外と知らない!?和食の作法

今や海外でも人気の和食。

日本人の私たちにとっては伝統的な料理であり、日本のあちこちでいろんな国の料理が食べられる現代とはいえ、やっぱり和食は人気なのではないでしょうか?

家庭で食べる和食から会合や宴会などで楽しむ会席料理、法事などで出される精進料理など、そのシーンに合った和食がありますね。

特に社会人になると、仕事の関係で上司や得意先の相手と食事をすることがあったり、あるいはデートにちょっといいお店で食事をすることがあるかもしれません。

ある日突然、会席料理のお店で食事をすることになったとして、そんな時、和食の作法やマナーなら大丈夫! と自信を持って言えますか?

正直、小町は自信を持って言えません!!

和食は大好きなのですが、和食をいただく時の作法や食べ方のマナーについては、怪しいところです(笑)。

作法は立ち居振舞い、マナーは行儀や作法という意味があるので、作法もマナーも同じような意味があるということになりますが、作法には日本で受け継がれてきたしきたりという意味も含まれているように思います。

食べ方の作法やマナーにあんまりガチガチになってしまうのは、折角の美味しい料理が楽しめなくなってしまうと思うのですが、だからといって全く気にしないというのも一緒に食事をしている人やお店の人に不快な思いをさせてしまう可能性があります。

また、「和食の作法や食べ方のマナーなんて知らないから、いざとなった時どうしよう!?」とか、「今さら和食の作法やマナーを聞くなんて恥ずかしい!」と思っている人もいらっしゃるかもしれませんが、意外と和食の作法やマナーについては不安な人が多いのではないでしょうか?

食べ方を見て、その人の人間性を見るという人もいるくらいですから、できればスマートに和食をいただきたいですね。

最低限の作法や食べ方のマナーを知っていれば、食事をする相手とお互いに心置きなく美味しい料理を楽しむことが出来ますし、慌てたり、緊張することもありません。

では、和食の作法や食べ方のマナーとは、どんなものなのでしょうか?

和食にはどんな食べ方のマナーがあるの?

和食のコース料理というと、会席料理がほとんどだと思います。

何かのお祝い事や接待の場面などでも、会席料理のコースをいただくことが多いですね。

一般的なコースでは、先付け(さきづけ)といわれる前菜からはじまり、煮物や吸い物などの椀物、刺身などの向付(むこうづけ)、焼き魚などの鉢肴(はちざかな)、炊き合わせなどの強肴(しいざかな)、酢の物や和え物などの止め肴、ご飯・お味噌汁・香の物の食事が出て、最後に水菓子といわれる果物が出されます。

この他に、天ぷらなどの揚げ物や蒸し物などが出ることもあります。

その季節の旬の食材を使って、いろんな種類のお料理をいただくことができるのも会席料理の魅力ですね。

ですが、料理の品目によっては、「このお料理はどうやっていただいたらいいのかしら?」と思うものがあったりしませんか?

また、この食べ方でいいと思っていたけれど、実際は違っていた!……ということもあるようです。

特別、和食の作法を教わったわけではないし、和食の食べ方のマナーについても特に習ったこともない場合、一体、どう食べるのが正しい食べ方なのかわかりませんよね?

そこで、いくつかの品目別に食べ方のマナーというのをチェックしてみました!

先付け

和食のコースで最初に出される先付けは、右から順にいただきます。

お箸で料理をまたぐことを避けるためだといわれています。

椀物

お椀を開ける時は、左手を添え、まずは手前から蓋を開けて湯気で出来たつゆをお椀に落とします。(お膳につゆを落とさないためです。)

その後、右側に蓋を傾けながら開けて、お膳の外に上向きにして置きます。

そして、最初におつゆを飲んでから中身を食べるのがマナー。

食べ終わったら、蓋を元に戻してお膳の外、右上に置きます。

刺身

端から取っていき、美しい盛り付けを崩さないようにいただいていきます。

わさびはお刺身にのせて食べますが、醤油皿を手前に引き寄せて醤油がたれないように注意します。

焼き魚

最近は魚よりも肉が好きという方も多いようなので、普段食べ慣れていない魚を綺麗に食べるにはどうしたらいいのか?……という方も少なくないかもしれません。

向かって左側から魚の身をほぐしながらいただきますが、表身を食べたら箸で中骨をはずし、裏側の身を食べます。

魚を裏返して食べることはしません。

お皿の上が散らかった感じにならないように、小骨や皮などはお皿の隅に寄せておくと綺麗です。

天ぷら

天ぷらは左手前側からいただいていきます。

天ぷらのつゆに薬味を入れ、そのつゆの中に天ぷらを軽くくぐらせてからいただきます。

ひと口で食べられないものは、箸でひと口大に切り、食べかけは器に戻さないのがマナー。

また、海老の天ぷらの尻尾はそのまま残しておくより、懐紙に包んでおくといいそうです。

寿司

あらたまった席では箸を使っていただくのがよいといわれていますが、手でいただく場合でも箸でいただく場合でも醤油はネタのほうにつけて食べます。

シャリに醤油をつけると、つけ過ぎになってシャリが崩れてしまうというのが理由のようです。

シャリごと一緒にそのままひっくり返して、ネタにだけ醤油を少しつけていただきます。

軍艦巻きの場合は、海苔に醤油をつけていただくといいそうです。

ネタの上から直接醤油をかけるのはタブーだといいます。

穴子など醤油をつける必要がないネタの場合は、そのままいただいて構いません。

また、ガリは箸を使っていただきます。

食べ方の順番としては、淡泊な味のネタからいただき、濃い味のネタへと食べていくのが昔は一般的とされていましたが、今は必ずしもそうでなければならないということはないようです。

途中、ガリやお茶で口直しをすることができますので、好きなネタを好きな順番でいただいても良いかと思いますし、お店の人におすすめのネタを順番に握ってもらうのもいいかもしれませんね。

土瓶蒸し

この土瓶蒸しを出された時に「一体、どう食べたらいいの?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

土瓶蒸しは、まず蓋を開けてカボスを絞りますが、その時に手を添えて果汁が飛ばないように注意します。

つゆを飲む時は、お猪口に注いでお猪口を左手に持って飲みますが、その時、右手をそっと添えるといいですね。

中の具をいただく時は、一度お猪口に取ってから食べるようにして、土瓶から直接箸で食べるのはタブーです。

おつゆと具を交互にいただくのが、正しいお作法といわれています。

ご飯と汁物

食事として最後に出てくるご飯と汁物も交互にいただきます。

先に汁物だけいただいてしまったり、ご飯だけ食べてしまうことのないようにします。

全てのお料理の食べ方に共通していえるのは、「作法によってスマートで品のある所作で食事をいただき、マナーによって見た目に美しい食べ方をする」ということではないかと思います。

お皿がぐちゃぐちゃだったり、善が汚れているのはあまり気持ちの良いものではないですよね?

何も気取って食べる必要はなく、マナーとはお互いに楽しい食事をするための気遣いなのではないでしょうか?

小町も和食をいただく時の作法やマナーを身に着け、少しでもエレガントで美しい食べ方ができるようにしたいです。

和食のマナーに欠かせない懐紙

茶道を習ったことのある方なら、懐紙はご存知でいらっしゃるかと思います。

懐紙は、お茶菓子を乗せるお皿の代わりに使ったり、お菓子を包んで持ち帰るのに使う小さな紙のことです。

懐紙は茶道で使われるだけではなく、和食をいただく時にも大活躍してくれて、非常に重宝するものです。

和食に使われる懐紙は、用途が広く、和食をいただく時に欠かせないものです。

懐紙はナプキンのような役目をして、口や手を拭いたり、受け皿や取り皿代わりに使ったり、箸先を拭いたりするのに使います。

また、食べた後の骨や殻などを包んでおいたり、残してしまった料理を懐紙に包んで持ち帰るのに使うこともできますし、テーブルや膳の汚れを拭くのにも使えて便利です。

和食ではおしぼりが出されますが、手を拭くものであり、テーブルや膳の汚れを拭くためのものではありません。

食事中、口元が汚れた場合は、懐紙で拭くのがマナーとされています。

和食の作法に、手を拭いたおしぼりでテーブルの上を拭いたり、口を拭いたりすることはないということですね。

懐紙は、日本茶の専門店や茶道具のお店で購入することができます。

自宅の近所にお茶屋さんがある場合は、そちらで購入することができると思います。

下の画像は、日本茶の専門店の丸山園で購入した懐紙のパッケージです ↓

中身は30枚入りになっていて、1枚を広げてみるとこんな感じです ↓

こちらは透かしの入った懐紙ですが、他に無地のものもありますよ。

懐紙の専門店では、色つきの柄入りの懐紙も販売されているようですので、ネットショップ等で好みのものを見つけて使うのも楽しいかと思います。

楽天はこちらから ⇒ 【茶道具 懐紙】浮彫懐紙 紙季折々懐紙

アマゾンはこちらから ⇒ おしゃれ懐紙 「日本製」くろちく (花兎) 懐紙 (かいし) 茶道 茶事

いろんな柄の懐紙があるので、見るだけでも楽しめますよ♪

まとめ

和食の作法や食べ方のマナーには、一緒に食事をする人やお店の人への気遣いがあらわれているのではないかと思います。

ですが、作法やマナーを気にし過ぎるあまり、目の前の料理を美味しく味わうことが出来なくなってしまうのは残念です。

和食のお店で食べ慣れている人と食事をご一緒するのも、勉強になるかと思います。

最低限の和食の作法や食べ方のマナーを身に着けて、美味しく楽しい時間を過ごせたらいいですね。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

菜々小町

こちらの記事も合わせてお読みください ⇒ 「お米屋さん直伝!これが基本のおいしいご飯の炊き方

難しい着付けや帯結びが不要な大正ロマン系着物服にご興味のある方はこちらへ ⇒ アトリエ菜々小町の和洋服「私へのプレゼント」



  5mail

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

プロフィール

ページ上部へ戻る
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。