高島ちぢみの生地の特徴は夏のパンツスタイルにも最適!
こんにちは、菜々小町です。
高島ちぢみという生地をご存知ですか?
サラッとした肌触りが特徴で、これからの暑い季節にピッタリといえるのですが、夏は特に汗をかきやすいので涼しく着られる生地がいいですよね!?
今は、パンツスタイルのファッションの女性も多いですが、肌触りが涼しく快適な高島ちぢみの生地は夏のパンツスタイルにも最適なんです。
高島ちぢみの生地の特徴とは?
ちぢみという生地の名前をご存知ない方でも、楊柳(ようりゅう)とかクレープ生地といえばおわかりになるのではないでしょうか?
そうです。世のお父さんたちが穿いているあの綿でできたステテコパンツの生地です。
夏は家でお風呂上りにステテコ姿で、ビールを飲んで寛いでいるお父さんもいることでしょう(笑)。
サラリとした着心地が特徴なので、汗をかきやすい夏には気持ちがよく特に肌着に使われていますが、それ以外にもパジャマやシャツなどの衣類にもなっています。
汗をかいた時に、服が体にペタッとはりつくのは嫌ですよね!?
ちぢみは生地の構造上、肌触りがサラッとしているんです。
そのちぢみという生地ですが、現在日本での綿ちぢみの生産量の90%を占めているのが高島ちぢみです。
ですので、綿のちぢみといったら、ほとんどが高島ちぢみのものということになりますね。
滋賀県高島市で生産されている高島ちぢみの歴史は、江戸時代に始まりました。
滋賀県というと日本最大の湖といわれる琵琶湖が思い浮かびますが、その琵琶湖の北西にあるのが高島市です。
昔は冬のあいだの農家の副業として紡いだ糸を使い生産されていたそうで、当時は、和服の生地として作られていました。
ちぢみの生地は、織物の緯糸(よこいと)に撚り(より)を強くかけた糸を使って織ったもので、生地にシボといわれる凹凸があるのが特徴です。
このシボのある生地をちぢみ・楊柳・クレープなどと呼んでいます。
生地に凹凸があるので、肌に当たる面積が小さくなり、サラリとした着心地で、汗を吸収して乾きが早いという特徴から特に初夏からの暑い季節の衣類として用いるのに適しているのではないでしょうか?
ちぢみには、麻を使う麻縮、絹を使う縮緬(ちりめん)、綿を使う綿ちぢみがありますが、この中で綿ちぢみは価格的にも日常使いしやすく、扱いやすい生地だと思います。
高島ちぢみは日本の風土に合った生地
高島ちぢみは、江戸時代から生産されてきた日本の伝統ある織物のひとつであるということですが、サラッとした感触と汗を吸収し、素早く乾くという特徴は、高温多湿な日本の風土にぴったりな生地だといえますね。
梅雨時なんかは、洗濯物もなかなか乾いてくれませんし、だからといって、乾燥機にかけると縮んでしまう生地もあるので困ります。
また、夏の汗をかきやすい時期は、汗で衣服が肌にはりつくような生地は避けたいものです。
その点、高島ちぢみは乾きが早く、シボによって生地が肌に接触する面積が少なくなるので、サラリとした着心地になります。
夏に見かける生地にリップルがありますが、高島ちぢみが糸に強い撚りをかけることで生地にシボといわれる凹凸を作るのに対し、リップルは薬品によって生地に凹凸を作って加工しています。
どちらも涼感のある生地ですが、作り方は全く異なるものなんですね。
リップルには、可愛いプリント柄の生地も多いので、ここら辺はお好みで選ぶといった感じでしょうか?
小町は最近、高島ちぢみの生地を購入したので、江戸時代から受け継がれている伝統の高島ちぢみの着心地を改めて体感しようと思いました。
高島ちぢみの生地を使って、超簡単な服作りに挑戦です。
夏のパンツスタイルに最適な高島ちぢみの生地
下の画像が最近購入した高島ちぢみの生地です。
触るとシャリ感があって、サラッとしています。
この生地を使って、何か簡単な服を作ろうと思いました。
高島ちぢみの特徴である吸汗性の良さ、サラリとした肌触り……シャツやブラウスもいいけれど、スカートやパンツなどのボトムにもいいですよね!?
最近は、女子がお家で穿く可愛い柄のステテコが販売されていますが、お出かけには穿いていけません。
高島ちぢみのような涼しい生地で自宅だけではなく外出にも穿いていけるようなデザインのパンツがあったらいいですよね!?
夏にデニムのパンツは暑いけれど、高島ちぢみの生地ならパンツも良さそうだなと思いました。
そこで今回は、簡単に作れて、しかも穿いて楽なガウチョパンツを作ってみることにしました~。
高島ちぢみの生地でガウチョパンツ作り
材料
高島ちぢみ 幅105cm×200cm
ミシン糸
8コール(幅7~8mm)のゴムをウエストサイズ+3~4cmにカットしたものを2本
それでは、作っていきましょう!
まず、生地を裁断します……といっても穿き込みの部分を少しカットするくらいです。
ミミ側を長さ30センチ×幅8センチでカットします。
角は丸くカーブをつけてカットします ↓
今回購入した高島ちぢみの生地は、約105センチ幅で2メートルの長さのものを使っています。
身長が170センチある方でも、2メートルの長さの生地なら足りると思います。
小町は生地のミミとミミを合わせて半分に折り重ね、自分の好みの長さで左右2枚カットしましたが、この時、ウエスト部分4.5センチとすそ部分2センチの縫い代の長さを足すのを忘れないようにしました。
縫い代の長さを足すのを忘れると、出来上りのパンツの丈が短くなってしまいます。
生地をカットしたら、股下を縫います( 生地は中表にして縫います )。
左右とも股下を縫ったら、裏を表にしてある生地の中に表に返した生地をすっぽり入れて、左右を中表にして2枚の生地の股ぐりを合わせて待ち針で止めます。
股ぐりの部分は、補強の意味でミシンで2度縫いしますが、その後、ロックミシンをかけるか、裁ち目かがりをします ↓
股ぐりは2枚生地を合わせて縫うので、ずれないように注意しながら縫いました。
次にすその部分にもロックミシンか裁ち目かがりをした後、ミシンで縫っていきますが、小町はそのまますそを2回折ってアイロンをかけ、ミシンで縫っていきました ↓
すそを縫ったら、次はウエスト部分を折ってアイロンをかけ、ゴムを通す部分を約2センチあけて1.3センチ幅を2本ぐるりとミシンで縫っていきますが、これが長かった!
ウエスト部分にギャザーが沢山入るデザインのパンツなので、その分ウエストの長さがあるんです。
普段、そんなに大きなものをミシンで縫うことってそれほどなかったので、♪せーんろはつづく~よォ、どォ・こォ・まァ・でェ・もォ~ というくらい長く感じました(笑)。
ミシンの長い旅路が終わって、縫い終わったのが下の画像です。
ゴムを入れずにこのままなら、お相撲さんでも穿けるのではないかというくらい、かなりビッグサイズです。
最後に8コール(7~8ミリ)のゴムを2本通して、均等にギャザーを寄せたら完成です!
ミシン掛けの部分の長さはありますが、作り方は簡単なので、その日のうちに完成しちゃいます。
穿くとこんな感じになります。
ギャザーたっぷりのガウチョパンツなので生地量がありますが、軽くて肌触りもサラッとしていて気持ちいいです♪
これからヘビロテ間違いなしになりそうです。
高島ちぢみの特徴である、このシャリ感のあるサラッとした感触は夏のパンツスタイルにぴったり!
綿なので、洗濯も簡単ですし、早く乾くし、お手入れが楽なのも嬉しいですね。
お父さんのステテコや肌着だけじゃもったいない!
今回、高島ちぢみの生地で作ったガウチョパンツ、とてもはき心地が良いので気に入りました。
もう1枚、作っちゃおうかな……。
まとめ
江戸時代から受け継がれてきた高島ちぢみの生地は、吸汗性に優れていて、乾きが早く、肌触りがサラッとしているのが特徴です。
特に汗をかきやすい季節には、高島ちぢみの涼感のある生地で作った肌着や服が心地良く感じられるのではないかと思います。
生地に凹凸のある独特のシボによって、肌に接触する生地の面積が少なくなるため、サラリと爽やかな着心地の高島ちぢみの生地は夏のパンツスタイルにも最適です。
素材が綿なので、洗濯も楽ですよ~!
やっぱり、お手入れが簡単なもののほうがいいですよね!?
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
菜々小町
こちらの記事も合わせてお読みください ⇒「沢山ある生地の種類!用途と織り方の違いが知りたい!!」
難しい着付けや帯結び不要な大正ロマン系着物服にご興味のある方はこちらへ ⇒ アトリエ菜々小町の和洋服「私へのプレゼント」
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。